私は大の『イギリス』と『ベルギー』好き。
ロンドンから、サリー州、ドーキングやコッツヴォルズへ出かけたり、
ユーロスターでブリュッセルやアントワープまで、
日帰りしていたこともあります。
冬は15時すぎには暗くなるし、天気もコロコロ変わるけど、
あの空気感と匂いや感覚、シックでユニークな感じが大好き。
大学を卒業して数年後、27歳の私はある先生に誘われて
ドイツへ、
インプラントセミナーや学会、プライベートクリニックへ行くようになりました。
そこで知りあったスペインの先生やドイツの先生と交友を深めながら、
他のセミナーや学会なども一緒に参加するようになって、
特にスペインの先生、彼女の自信ある発言と大胆さ、ダイナミックなインプラントオペ、考え方には、常に影響され、
彼女を通して自分や日本を知ることも多かった。
今彼女は母となり、変わらず情熱的で、
インプラント治療も教える側となっていると聞きました。なんて素晴らしいこと!
また同時期に知り合ったドイツの先生もフレンドリーで、
「クリニックへ遊びにきてー」と言ってくれて、
私は度々行くようになっていました。
行き先は、ミュンヘン と フライブルグ、バーデンバーデン。
「明日は9時にきて。5分前には来なくていいから」
日本人の5分前行動は要らないよと念押しされたことも…笑
その日は、スケボーの大会で歯を折ったという20代ドイツ男性のオペ。
クリニックは非常に清潔で厳格、設備も前準備も滅菌も完璧。
全身麻酔下でのオペのため、麻酔科医も来ていました。
折れた前歯と負傷した左奥歯と下顎の左右の親知らずを順々に抜いて、
下顎の奥の骨をブロックで削り取り、左上に移植修復してインプラントを埋入するオペ。
全身麻酔なのが納得!
赤いマネキュアと大きなブレスレットとリングをした手で、麻酔をかけ始める女性麻酔医、
バイタルチェックをして麻酔を安定させるとすぐ、ユニット横の椅子に座り、
「VOGUE」雑誌を読み始めました。
私の姉も麻酔専門医、爪は常に綺麗にカットされ赤のマネキュアはしないし、
さすがに治療中に雑誌は読まないですね…笑汗。。非常にびっくりしたのを思い出します。
私は、第二アシスタントとして入ったのですが、
身長180cmほどの女性衛生士と口角を広げ合うには、
私の背が低すぎて手すら届かない…。
主治医の先生も高身長なため、立ってオペをする時のユニットの高さはありえない位置にあり、
スタッフが台を用意してくれて、私はその台に乗り必死にアシストしました。
主治医は非常に器用で無駄のない動きと指示出し、細かく説明を加えていきます。
基本、英語で話してくれるのですが、途中、ドイツ語で皆が何か話し合っているのは…
まったくわからない…
重要な話かと思ったら、昨夜食べた食事の話だったという…笑)
几帳面で厳格さがあるわりに、
皆フレンドリーでゆるく流れている空気感が日本のそれとは全く違ったのです。
日本とは違う歯科スタイルやコミュニケーション方法、
雰囲気や感覚、物事の捉え方や視点、様々なこと、そのすべてが20代の私にはすごく新鮮で衝撃的でした。
6回、7回とドイツのクリニックへ行くようになって、
当然、私の診療スタイルや考え方も変わっていきました。
勉強会でドイツへ行くまで、一生行くことのない場所だと思っていた私が、
これほどドイツに行くことになるとは、人生はやはりわからないものだと思います。
実際のドイツは意外にとてもラブリーでメルヘンティックな国!
私の20代の後半は、世界の歯科の先生と初めて知り合い、
外科とインプラント治療と英語の勉強に多くを費やし、
ドイツで多くを学んだ時代であります。
その20代に経験したものが、今も私の中で細かく活かされています。
※ 虎ノ門デンタルプラクティス の「プラクティス」は イギリス では 「クリニック」の意も指します。
歯科医院
= デンタル・クリニック
= デンタル・オフィス
= デンタル・サージェリー (Dental Surgery)
= デンタル・プラクティス(Dental Practice)!
虎ノ門デンタルプラクティス(TTDP)
院長 長坂ヒロコ