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36【症例編】1.むし歯治療をしたら顎関節症に...

虎ノ門デンタルプラクティス(港区神谷町)自由診療 審美歯科 かみ合わせ  女性歯科医師 部分矯正治療

・・たまたま上手くいっていた治療から、根拠ある確実な治療へと・・

実ケース1.
30代日本人男性 【 症例ギャラリーNo.30のケースです。】

患者さんは、今まで近所の歯医者に通っていて、何の問題もなく保険で治療をしていました。
歯やかみ合わせについて考えたこともなかった人が、ある日銀歯を除去してむし歯治療をしたら、
かみ合わせが明らかにおかしいと感じ、その違和感は、日に日に顎や首の痛みへと、頭痛と集中力低下、
体調不良、仕事ができない状態にまでなってしまった。
突然起こった顎の痛み、頭痛や耳鳴り、食欲不振、日々悪化する体調…
一体自分の身体に何が起きているのかわからない。
今まで感じたことのない、恐怖を感じるとおっしゃいました。
歯の治療で何が起きたのか?銀歯を除去して何が起きたのでしょうか?


【口の中と顎関節に起きたこと】

患者さん(30代)のかみ合わせは、10代の頃に入れた銀歯(比較的柔らかい材質)で馴染んでいたはずです。
おそらくその銀歯を入れた時、かみ合わせはズレたはずですが、10代と若く、身体の適応能力や回復力のおかげで、筋肉疲労も問題なくきたのでしょう。
しかし、突然その銀歯が外され、まったく違う形態(凹凸なく、平らに詰められていた)になり、
かみ合わせが変化、顎がズレてしまい、顎関節症を発症したのです。

かみ合わせがずれると、顎関節に付着している筋肉や周囲筋には想像以上の負荷がかかります。
決定打は、その後にさらに調整と称してむやみに各歯を削られ、必要な斜面やストッパーの役割をする点接触がなくなったことです。
歯の必要な接触が失われると、顎は一気にズレ込み、
顎関節や周囲の筋肉には想像以上の負荷がかかるといわれます。

【ポイント】
歯のかみ合わせは数十ミクロンで変わります!(当院の咬合紙は30μ:ミクロンを使用)
その数十ミクロン単位の違いで、顎関節の位置や動きが変わります!
そのズレをコントロールするのが筋肉(顎・首・頭・胸・背中・腰)です。
かみ合わせを適切にすれば、過度な筋疲労はすぐ緩和することが多いです。

【銀歯除去やむし歯治療をする際に知っていただきたいポイント】
①かみ合わせの確認が必要
かみ合わせを見ずにただ銀歯を取るだけでは、今まで慣れていたかみ合わせが「変わる」ことが起こります。
この変わる「変化」こそが、治療後の「あれ、何か違う、かみ合わせが変わった気がするけど…慣れるのかな?」という経験です。
これを当たり前だと思っていますか?
このわずかな違和感や変化は当たり前ではなく、お口の中ではどんどんズレと歪みを引き起こしています。
そのずれや歪みに対応すべく働くのが、まさに筋肉です。常に筋肉が緊張しっぱなしです。
日々の生活、お仕事の疲れやストレス、年齢により身体の適応能力や回復力が限界を超えた時に、
極度の痛みや苦痛として心身に信号が出るのです。

②歯の形態の確認が必要
歯はただその形、そこにあるのではありません。全てに役割や意味があります。
スムーズに動くための斜面と滑り込まないようにするストッパーが歯には存在していて、
むやみに調整(削る)するとその重要な斜面や接点を失い、歯と顎は安定と機能を失います。
白いもので詰める治療-ダイレクトボンディング治療では、歯の斜面、点や凹凸の役割を意識してその患者さんの咬合にあうように細かく丁寧に治療します。

③かみ合わせがおかしいと思ったら、できるだけ早くきちんとした咬合検査ができる歯医者へ行くこと。
銀歯を除去する時は、咬合を確認してから行う方が安心です。
もし、かみ合わせの検査をしないなら、今までのかみ合わせを変えずに、
銀歯の形態と同じに白いもので詰めてもらうことです。(これは相当難しいですが)


患者様は、かなりの苦痛を伴いましたが、早めの判断と選択により、
ズレた咬合を回復し、不調も改善できました。
歯の治療においてかみ合わせを見ることがいかに重要なのか、
心身的問題に発展しうることがあることを知っていただき、
今後の歯の治療の選択と参考にしていただけると幸いです。


さらなる詳細は、症例ギャラリー「No.30 かみ合わせの治療」へ。


虎ノ門デンタルプラクティス
長坂ヒロコの実際の症例より

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