ホワイトニングは歯を白くするだけ、むしろ歯にダメージを与えて良くないものと思っていませんか?
ホワイトニングの実際は、歯を白くするだけでなく、
歯の表面の脱灰(むし歯の始まり:表面が白く濁る、溶けた後の虫食いのような状態)や初期むし歯を改善、
むし歯予防にも有効!!
私は多くのケースで、治療前に必ずスペシャルクリーニングとホワイトニングを行っています。
小さなむし歯や初期むし歯・脱灰した歯の表面は、出来るなら削らずに、何とか治療をしたいものです。
歯の表面性状とむし歯の広がりや深さを知って、再石灰化を促して歯を綺麗にできれば、極力歯を削らずに治療ができると考えています。
そこで有効なのが、オフィスホワイトニング!
ホワイトニングは驚くほどに歯の初期むし歯を改善し、歯の表面を綺麗にします!
ただ白くするだけではないんです。
当院の実際のホワイトニング前後の歯の画像をご覧ください。
むし歯の治療前にホワイトニングをした一例です。
歯の脱灰がおきていて、小さなむし歯がありますね。昔なら、すぐ削って詰めていたこのような歯も…
今は、このように歯の写真を撮り、治療前にホワイトニングを行い、拡大鏡ルーペで覗いて丁寧に治療をすれば、
ほぼ、あまり歯を削ることなく治療ができます。
では、ホワイトニングが、なぜむし歯予防に効果があるのでしょう?!
1. ホワイトニング後は歯の再石灰化が進む
高濃度の過酸化水素を使用したオフィスホワイトニングをした歯は、カルシウムの再沈着が早く起こることが研究でわかっています。
2. ホワイトニングで初期むし歯を改善する
歯の表面のカルシウムが溶け出しているだけの初期むし歯はホワイトニングだけで治る可能性があります。
3. オフィスホワイトニングで発生するフリーラジカルによる殺菌作用がある
歯に光(LED+ハロゲン)を当てると、過酸化水素が分解、フリーラジカルが発生し、
歯が白くなるのですが、その際にむし歯や歯周病の原因菌を90%以上死滅させることが報告されています。
レーザー照射(無菌・殺菌作用、無毒化作用がある)した時と同じようなものです。
ホワイトニングをする度に歯の表面を殺菌していることになります。
4. 歯の内部のカルシウムが表面に集まる
ホワイトニング直後の24時間は、歯の水分が吸収され、カルシウムが一時的に少なくなるのですが、
7日ほどでホワイトニング前より歯の表面のカルシウム密度が高まり、酸に対する抵抗力が増すことがわかっています。
ホームホワイトニングではこれは起こりません。
5. 歯が白くツルツルになったことで、丁寧に歯のケアをするようになる
歯を見る、鏡を見る回数が増えるため、歯のケアも丁寧になるためと言われています。
ホワイトニングはある程度の濃度で正しい条件下で正しく行えば、歯には利点の方が多いはずです。
今はホワイトニングは手軽に身近なもの、になってはいますが、
やはり、歯科クリニックできちんと行うオフィスホワイトニングをおすすめしております。
それは、もちろんケースによりますが、ただ歯を白くする以上の利点が存在するからです。
むし歯の治療前、むし歯予防、歯を健康に維持していくために、
ぜひオフィスホワイトニングも試してほしいです。
※むし歯が大きい場合や歯が薄い場合などは、ホワイトニングにより痛みを引き起こすため、歯の処置をしてからのホワイトニング、
または、オフィスホワイトニングが適さない場合もございます。歯医者で診てもらって、話合いながら、安心できる良い方法でホワイトニングをしてください。
虎ノ門デンタルプラクティス
長坂ヒロコ