迷路のような情報量と数えきれない歯医者の数。
その中から自分に合った歯医者、良い歯医者、正しい治療法を選ぶのは至難の業。
セカンドオピニオンも利点はあるけど、行く歯医者ごとに見解があり、意見が違い、
どんどん迷路に彷徨うことにもなる。
今回は、患者さまからいただいた様々なご意見や情報から、私が考える
「良い歯医者 & 信頼できる歯医者の選び方」「歯医者との上手な付き合い方」をご紹介します!
①ホームページのリアル性を見る!インスタグラムも同様。
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使用機器材料の画像や治療のケースの画像と説明、詳細がきちんと掲載、書かれていること!
雰囲気や理念や意気込みなどの言葉や内容の良さではない、
うたい文句に騙されず、実際行っていることの内容を見抜くこと。
重要なのは、説明や治療が誠実であるかどうか!もちろん人柄や相性もですが。
治療の誠実さは、実際行った治療の画像や説明でだいたい分かるもの。
②治療後の10年〜20年一緒に歳を重ねていける年齢の先生を選ぶ!
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どんなに有名で、腕が良いと言われていても、やはり60代後半以上の先生の治療は避けたい。
年齢には逆らえない衰えと集中力低下が対応や治療に影響する。
治療後の10年〜20年先まで、良い状態を管理してもらうには、
歯医者と共に歳を重ねていくこと。
ちなみに、私(44歳)は43歳の先生に治療と管理をしてもらっている。
一緒に年を重ねて口腔内を管理してもらう、お口の中の投資は長く付き合える相手(歯医者)を選ぶことが肝心!
③ 総合力があること:審美治療 & 咬合治療 & 再生治療全てに考慮し治療ができる!
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何に特化して、たけているかを見るのも重要ではあるけれど、
歯のすべての治療の基盤となる、咬合と審美の両方を考えて治療していれば、
どんな治療であっても、その後の維持安定が長続きします。
どんなに審美治療やインプラント治療が上手でも、
根本的基礎の「咬合の管理」が出来ないと、治療後またトラブルを招いています。
④口腔内写真を撮る・拡大鏡ルーペの使用・ラバーダム防湿している!
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この3つは基本、必須事項であり、どれが欠けても、良いゴールにはならないと思います。
はっきり言えば、上記の3つなしでの治療は、もはや論外です。
※お口の中は見えない部分だからこそ、クリアにすべきなのです。
⑤経歴と参加したセミナーの数などに騙されない!
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お金を出せば、セミナーや学会なんて誰でも参加できる。
全く当てにならないというのが私の意見。
⑥専門医選びも慎重に!
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根管治療専門医、インプラント専門医、入れ歯専門医、矯正専門医などなど、
専門医クリニックも身近なものになりましたが、現状、治療結果は様々です。
お口の中のトラブルを悩み別に、それぞれの専門医を自分で選んで治療を受けたとしても、
最善の治療ゴールは難しい。なぜなら、
小さなお口の中は、介入する人=治療する歯医者が増えれば増えるほど、複雑化します。
咬合とお口の中を統括する先生は一人であるべき。
私たち一般臨床医は咬合の管理をしながら、総合的にお口の中を統括し、
必要な時に専門医の力をお借りします。
だから、私たちは③の総合力が必要なのです。
良い一般臨床医は良い専門医を知っているものです。
全て専門医に診てもらえれば良くなるわけではなく、
必要な時に信頼できる先生から
信頼できる専門医を紹介していただくような関係性を築くべき。
⑦自由診療だからと安心はできない!
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①で述べたように、自由診療でもホームページの内容やポイントを見極めてくださいね。
自由診療とは、治療をする先生の選択の自由ではなく、
患者様お一人おひとりにベストな材料や治療選択をする自由がある!ということなのです。
⑧直接会って一度お話を伺うこと!
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やはり治療前にきちんと確認することが大切。
きちんと説明をしてくれる先生なのか、自分に合ったケースをわかりやすく説明してくれるのか、
治療を始める前の説明や検査がしっかりしていることは、
慎重かつ誠実に患者さまと問題に向き合い、良い治療結果になるための条件です。
最後に、私が常に大切にしている考えです。
「患者さますべてのケースで意思決定は違います。
歯科医の偏りのない正直な説明と情報提供により、患者様自身が決断、意思決定をしなければいけません。
患者様の健康観にとって、その時点、その先を見据えて、最も良い情報を提供し
患者さまは自身の口腔内の責任を負うのだと思います。
医療人である私たち歯科医にとって最も重要なことは、患者さまに利益利点となる決断ができるように、
正しい情報をお伝えして手助けをすることだと信じています」
虎ノ門デンタルプラクティス TTDP
長坂ヒロコ