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38【かみ合わせ編】治療のスタートどこにする?

同じ患者さんの2つの顎位 

虎ノ門デンタルプラクティス(港区神谷町)自由診療 審美歯科 かみ合わせ  女性歯科医師 部分矯正治療

ズレているのが分かりますか?

「はい、噛んでください。」 歯医者でよく言われるこのフレーズ。
その噛んだ位置、本当に正しいのでしょうか?

皆さんが普段噛んでいる位置=「はい、噛んでください」の位置は、習慣性咬合位とよばれる位置で、不確かな位置です。ほどんどの場合ズレています。
何と比べてズレているのかと言うと、皆さんが本来持つ「顎関節と歯と筋肉のバランスの良い快適な位置」=「理想のかみ合わせの位置(適応中心位)」
からズレているということなのですが。

一般的に、歯医者は何も疑わず、その噛んだ位置からズレたまま治療を始めています。
だから、治療後もかみ合わせが安定しない、何かしらの問題が起きています。
この顎の位置だと、身体の抵抗力が低下し、適応能力が低下した場合には、
不快症状が生じてきて、体調不調を起こしかねません。
これは、治療前に「問題を起こしにくい状態の咬合に是正できていないから」

つまり、可能な限り問題を起こしにくい状態の咬合に正すことができれば、体力や体調の低下、精神的ストレスなどの抵抗力が低下し、
適応能力が低下した場合でも、不快症状起こさずに生理的機能を果たすことが可能になるはずです。

初回の口腔内検査において、「このかみ合わせのまま治療を開始して良いケースなのか?」とまず考え、おおよその推測をすることが必要です。
そして、治療をスタートする前の「咬合を含めた精密検査」が必須です。
「はい、噛んでください」の位置から治療をスタートするのは危険という認識を持ってほしいのです。
治療のスタートは、ただカチカチ噛んだだけでは分かりません。

治療は、再現性のある治療顎位(咬合位)を獲得し、咬合器とCTで確認することから始まります。
顎の位置をある程度、適応範囲に決めなければ、上下の歯の位置や顎間関係を正確に決定することはできません。かみ合わせも正しく分析できません。
特に銀歯をセラミックに変えたい場合、奥歯がしみる痛いなどの問題がある場合、全体的な治療をする場合、
また、矯正治療をする場合もそうです。

治療のスタートは、可能な限り問題を起こしにくい状態に正して、再現性のある信頼できる顎の位置から!
これが最も安全で長期的安定性のある治療結果につながります。

*症例ギャラリーのケースと合わせて見て頂けるとより分かりやすくなっています。


虎ノ門デンタルプラクティス
長坂ヒロコ


↑「はい、噛んでください」ズレた習慣性のかみ合わせ位置を示す
左側(向かって右)にズレているのが分かりますか?
↑適応範囲内にした適応中心位置を示す・治療のスタートの位置とする

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